小さいわりに一本95円
最近、家の近所にだんご屋さんができた。
ひと坪ほどの小さな敷地のショーケースには「きなこだんご」や「いちご大福」、「冷やしみたらし団子」などが所狭しと並べてある。
その中で名物らしき「きなこだんご」を買う事にした。
小さいわりに一本95円だ!
家に持ち帰り食事をすませた後、ビニール袋から「きなこだんご」を取り出した。
なにやら黒っぽく見える小さな飴玉サイズの団子5つを、竹串が一直線に貫いている。
きなこを入念にまぶしながらテーブルを汚さないように団子3つを頬張った。
結果、「普通に美味い」・・・
食べて見ると、適度な甘さで団子生地の歯ざわりは少し粉っぽさを感じるが、手作り感がありなかなかいける。よくスーパーで売っているような既製品感は皆無だ。
ただし食べた感想は、繰り返しになるが「普通に美味い」だ。
「きなこだんご」としては、今まで食べた中ではかなり美味しい部類に入る。ところが、なぜ「普通に」がつくかと言うと、小さいわりに一本95円もする値段が期待値を大幅に上げてしまい、結果「値段からすると普通に美味い」となってしまう。
説明書には、
「当店は創業以来、一つの味を極めるべく、きなこだんごだけに力を注いでまいりました。
当店のだんごは厳選した材料だけを使用し、一本一本真心を込めて手作りいたしております。
だんごと絡みあわさった、特製秘伝の蜜と炒めたて最上質の国産きな粉の香ばしさが、素朴ながらも格別の味を演出しております。」
と書かれている。
「一本一本真心を込めて・・・」って読むと
「確かに、素朴で美味しいよなあ・・・」と影響されてしまいました。
嫁が帰ってきたら、値段を伝えずに食べさせてみよう。